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江戸時代に タイムスリップ 長町・武家屋敷
長町の武家屋敷跡は古くは、中級武士だけが住むことが許された住宅街で今もその流れが続く石畳と土塀・用水の流れが綺麗な金沢中心の高級住宅街兼古くからの観光地であります。 ひがし茶屋街は、どこか日本中にある観光テーマパークになってしまいましたが、ここ、長町武家屋敷は江戸時代加賀藩の雰囲気が残っている、観光コースというより金沢に来たらぜひお散歩してほしい町並みだと思います。
今でも人々が生活を続ける場ではありますが、美しい状態で保存されており、路地の路面にさり気なく融雪設備が埋め込まれていたり、町家風のトイレがあったりと、観光のための設備を目立たないように配置しているのも気遣いが感じられ、大事にされているのがわかります。
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武家屋敷跡野村家 必見の庭園
武家屋敷跡で古くからの庭園とお屋敷を一般公開していますのが、加賀藩士として十一代仕えた・野村伝兵衛信貞のお屋敷です。明治4年の廃藩まで連綿と続いた由緒ある家柄ですが、武家制度の解体により住人も変わりました。土塀や庭園の一部を残し、加賀大聖寺藩(だいしょうじはん)の北前船の豪商、久保彦兵衛が邸宅の一部を移築し、現在に至っています。 |
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こちらの見どころは、樹齢四百年を超える太いヤマモモの枯木と大雪見灯篭や、さくらみかげ石の大架け橋などが見事なバランスで配置された庭園です。 錦鯉がいる曲水が濡れ縁下まで続き、苔むした大小様々な名石が目線を奥へと誘い、狭さを感じさせません。小規模ながらも風流な雰囲気を醸し出しています。
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お屋敷は当時の書院造のままで、移築前、藩主を招いた上段の間は、総ひのきの格天井と六尺に及ぶ桐板張りの床板が格式高い作りにしています。 また襖絵は、狩野派の最高峰佐々木泉景が描いた山水画が大変美しく、お庭と一緒に江戸時代からの流れを感じられます。 |
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ゆっくりとお散歩して 和菓子も楽しむ
長町の武家屋敷は、江戸時代から変わらない細く長く続く土塀が真っ直ぐでなく幾つもの曲がり角があり、観光客の人から大変わかりにくいと言われます。 それは、金沢は先の世界大戦で戦火を逃れたこと。 そして、江戸時代に、お城を守るため道を狭く曲がりくねらせ賊に攻められないように作られた名残です。 |
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用水に沿って土塀が並び、石畳の小路を散策すれば、昔からの金沢の街を思い出させます。 金沢の長町の土塀は京都や奈良で見られる土塀とは異なり、高さがないのが特徴とされています。土塀の高さは禄高によって変わり、ここが加賀藩の中級武士だけが住むことを許された界隈だったことを象徴しています。 冬期間は土塀を雪の浸透から守るため、わらのむしろを土塀に掛ける「薦掛け(こもがけ)」が行われます。こちらは雪吊りと並ぶ金沢の冬の風物詩となっています。冬に訪れた際は是非注目してみてください。
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また、金沢と言えば和菓子。 日本三大和菓子処「京都」「金沢」「松江」と言われ、ここ武家屋敷跡にも幾つかのお店が点在します。 それも、観光テーマパークのひがし茶屋街のように集まるのでなく、町並みにとけこんでいるので、散歩しながら江戸時代加賀藩の雰囲気を味わうことができ、より金沢らしさを感じることができます。
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のとやから武家屋敷まで 車で40分。 温泉と宿泊も楽しめます
昔は、金沢に来たら温泉に入り旅館で宿泊が江戸時代からの伝統でした。 加賀温泉郷の粟津温泉は金沢の奥座敷として当時より愛され、それは今も変わることなく続いています。
粟津温泉は来年開湯1300年。のとやも創業707年を迎えます。ぜひのとやに宿泊して、武家屋敷跡とともに、橋立漁港直送の美味しいカニや海の幸を堪能し、湧き続ける温泉も一緒に楽しむのはいかがでしょうか?
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