2019.11.04
組子細工の壁面完成!!旅館らしさの演出。
ペルシャ絨毯の様な組子細工の完成・・・のとや旅館
職人の手仕事にこだわった旅館をスタッフ全員で作っております。
5年前から、建具職人の技術で毎年少しずつ、折り上げ格天井と組子細工を旅館に取り入れて、
少しずつ昔ながらの旅館の雰囲気と新しい照明により、
組子細工の美しさが映えるような旅館ロビーを作ってまいりました。
今年は、一番複雑で幾何学模様の美しい、
「ペルシャ絨毯のような組子細工」を完成させました。
数多くの紋様からできた組子細工
日本建築における建具の技術として発祥した組子細工は数多くの紋様があり、
そこには、日本の景色縁起といった意味が込められております。
材質は吉野檜の一番真ん中の良いところを使い、より伸縮がなく経年とともに味わいが出るように作られております。
代表的な模様には
【八重裏花亀甲】組子細工の中でも最も技術と手間のいるものと言われております。
【麻の葉】和柄の中でも人気が高く、現代では織物や漆芸、組子細工の意匠として使われております。
【胡麻】佐賀鍋島藩の武士の正装であるかみしもの柄に用いられた拡張高い紋様です。
【八重麻の葉】麻の葉紋様の由来と同じく魔除けの効果があるとされております。
【桜】咲いて美しく散りゆく姿もまた美しい桜は日本で一番愛される花であり、古くから組子になっております。
その他に、
【つの麻の葉】【胡麻くずし】【桔梗麻の葉】
など、多くの紋様を使われた、組子細工が旅館の中に沢山あります。
組子細工や格天井や朱塗りの壁のこだわり。
のとや旅館に来ていただきますと、古くからの金沢建築のこだわり、
組子細工や格天井、朱塗りの壁や格天井を愉しむことができます。
それは、日本海側は厳しい冬があり、長期間屋外に出ることが少なく、
金沢建築文化として、建物の中の建築意匠を愉しむ時間が長かったからと言えます。
今、テレビやネットの普及により、時間の過ごし方が多様化され、技術をもった建具師職人も大変減ってまいりました。
地域の文化を守るのも旅館の役目だと思っております。
ぜひ、美しい組子細工をご覧になっていただきたいです。
お料理と組子細工など建築にこだわる旅館
金沢の老舗旅館のこだわりは、ひとの心のこもったおもてなしでございます。
それは、お料理や、建具など、AI化が進む中であえての、
職人による、人のこだわりです。
コスパの良い宿泊施設ではありませんが、
お料理や組子細工の紋様や着物を着た中居さんにぜひ癒やされてくださいませ。