2021.07.01
金沢の夏の風物詩 氷室万頭いただきました。
◆金沢の夏の訪れは 氷室まんじゅうを食べて感じます。
旧暦の六月朔日。今の暦で七月一日を金沢では「氷室」と申しました。
江戸時代に、医王山や倉谷の美しい雪を、夏まで金沢城内(今の兼六園)に貯えておいて、
氷室の日に加賀藩江戸邸に運び、将軍家に氷を健常するのが恒例となっておりました。
その氷が江戸に運ばれるときは、むしろと笹の葉で幾重にも包み、二重桐長府に入れ、
八人の飛脚で飛脚によって江戸までの百二十里の道を急送させたとの事です。
その事により、冬の長い間雪に埋もれた麦を材料として作られた饅頭を、氷室行事用に「氷室饅頭」
として「夏まで帽子になる」や、献上のご進物用として、たちまちに人気沸騰し。
そのゆかしい風習が今も金沢に残り受け継がれております。
◆金沢の夏の御挨拶の品 氷室万頭
加賀藩が徳川幕府に献上した氷室の習慣ににより、今でも金沢では、
嫁の実家から、嫁ぎ先への夏場の挨拶の品として。氷室饅頭を送る風習が残っております。
しかも婚家の分だけでなく、その親戚の分およそ10件分を、
婚家が指定する「親戚の店」で買い、実家の親が持って来てくれるのが本来の風習だそうです。
いかにも実家にとっては大変な風習ですが、嫁いだ娘に対する親心をいつまでも持てる親とそれを感じる娘の優しいお話でもあります。
◆三色のお饅頭
昔は氷室饅頭は白一色でしたが、いつの頃か最近になって、
白、赤色(桜色)、緑色の三色があります。
緑は新緑で『健康や長寿』
白は太陽で『清浄』
ピンクは花で『魔除け』
を意味すると言われています。
味は三色共そんなに変わらない味でございます。