2018.06.22
伝統工芸の意匠。。2018リニューアルの組子細工 吉原木工所様に見学に行きました。
◆創業七百七年記念事業。伝統工芸 組子細工をさらに取り入れます。
のとやのテーマは職人の手仕事を大事にする伝統工芸の宿を目指しております。
一昨年の、りんどうの組子細工。
昨年の、折り上げ格天井と日本古来の伝統工芸を使った意匠でロビーの雰囲気も大きく変わりました。
そして2018年も、伝統工芸の技を使った宿として、
『吉原木工所』様にお願いして、更に高度な組子細工を完成させたいと思います。
◆創業七百年の時に、男性浴場の組子細工行燈をお願いしました。
吉原木工所さんとの出会いは、創業七〇〇年記念事業としまして、男性浴場を加賀友禅の壁面と組子細工の行燈をお願いしましたのが御縁でした。
当時はまだ、職人一人だけで全部制作されて、インターネットで行燈4つの注文が来てとても喜んでいらっしゃた記憶があります。
今では10名近くの職人が、組子細工の美しさを追求してチームで仕事をなさるまでになったそうです。
そして、先日島根県までご訪問に行かせていただきました。
◆老舗旅館の趣を深める組子細工の手仕事。
自然が美しい、 島根県浜田に組子細工職人の皆様が、自然の中で美しさと技をもって丁寧に、そして素早く仕事に取り組んでいただけました。
意外なことに組子細工を作る上で一番大事なことは、外枠を正確に作ることだそうです。
外枠に一ミリの誤差があったり、枠が経年でねじれたり、伸縮のさがあったりしますと、
丁寧に作った組子細工も時間とともにバラバラになってしまう恐れがおるそうです。
美しい組子細工を作るには、研ぎ澄まされた感性と、細かな仕事の丁寧で正確さが欲求されるとのお話でした。
若い職人の皆様は、黙々と仕事に打ち込み、完成したらどこにも負けない美しさになると誇らしげにおっしゃって下さいました。
創業七百七年の記念事業にふさわしい。
まさに、古くから伝わる伝統工芸の職人の技でございました。
◆未完成を楽しむのが旅館の楽しみ方だと提案させていただきます。
のとやは創業700年を超える老舗ですが、一度も完成したことはありません。
時代とともに常に変化したからこそ、700年続いたのだと思います。
変化し続けることは、失敗の連続でもあります。
また、常連様にずっと愛されて応援していただいたからこそ今がありますので、変化の仕方も難しいものがございます。
しかし、のとやのテーマである。
「手作りの旅館で、人の温もりを感じる宿」
このテーマこそ、今回の職人が心を込めて作った組子細工の壁面を宿の顔として皆様に是非ご覧頂きたいと思います。