2018.04.10
和食ならではの季節感 「出会いもの」
◆伝統的な日本料理『和食』は季節感・旬・地域色豊かな食です。
のとや神田板長がこだわる『和食』は。
日本らしい季節の移ろい四季を楽しみ、海の幸・里の幸。里の自然を大切にし、
郷土金沢らしく新鮮な食材を大切にして素材の旨味を活かす御料理を目指しております。
北陸新幹線開通により、金沢の食が、
お寿司ばかりにスポットがあび、本来の伝統的な金沢懐石にあまり注目されませんが、
日本料理の。焼き物。煮物。和え物(酢の物)揚げ物といった異なった調理方法で
栄養的にも様々な栄養を一度の食事で摂取できる御料理でございます。
◆和食ならではの「出会いもの」で季節を楽しむ。
金沢は、日本海の海の幸に恵まれ、冬は雪におおわれ寒く、夏は日本海側特有の暑さで季節の違いがハッキリとした山の幸にも恵まれた風光明媚な土地柄であります。
日本料理には、「出会いもの」という言葉があり、
旬の食材。海の幸、山の幸、里の幸から、同じ時期においしくなる食材を出会わせて、それぞれの美味しさを引き出した御料理で楽しみます。
冬の定番では、ブリと大根が有名です。
脂がのっておいしくなった寒ブリに、ちょうど同じ時期に獲れる、甘味が濃い冬大根を組み合わせます。
◆季節感、粋を楽しむのが日本料理「出会いもの」
日本料理の旬の楽しみ方。『出会いもの』には
・走り 出始めの食材
・旬 旬真っ只中の食材
・名残り 旬の終わりかけの食材
の3種類があります。
出始めのものをいただくのが「走り」です。
粋な金沢人は、他の人たちが食べるよりも早くに食べたい!
と競って食べる感覚は、その貴重さや先取り感のほか、新しい季節の訪れを今か今かと待ち望む気持ちの表れでもあります。
まだ、脂が乗ってないあっさりした味の魚や青味の残った柔らかくてみずみずしい山の幸を楽しむ食べ方でもあります。
鰤と大根では、まだ脂があまり乗らないお刺身の鰤と大根おろしで楽しむ食べ方でしょうか。
逆に、旬が過ぎてもうそろそろ終わり、という食材を惜しむのが「名残」です。
去り行く季節を惜しみつつ、来年また出会えることを心待ちにして、食材をいただきます。
「名残」は脂がのったお魚と熟成された山の幸の出会い。
鰤料理では、脂の乗った鰤と甘みいっぱいの大根を煮た、鰤大根ではないでしょうか。
料理人と食する人が粋を楽しむのが、日本料理なのでしょうね。
◆彩り豊かな春の「出会いもの」
長い冬が終わり、冬の間は雪で閉ざされて天候も悪い北陸地方では、
春の彩りをずっと待ちわびて、御料理も彩りを大切にいたします。
春料理の。海の幸を山の幸の「出会いもの」は。
☆飯蛸と筍。
☆ホタルイカと春の山菜。
☆鰆とふきのとう。
などが。地元食材での、のとやでの出会いです。
特に、濃厚な味噌がたっぷり詰まったホタルイカと苦味が旨味の春野菜の天麩羅は、揚げたて天ぷらで味わっていただいております。
そして、脂がのってきました。春の代表のお魚鰆サワラと、
春の陽気と一緒に育ちました。蕗の薹味噌は絶品の出会いでございます。
◆目で楽しみ。季節を感じ。味で納得の 懐石料理
春以降ののとやでは、地下5メートルから湧き出る自家源泉を楽しんでいただくのはもちろんですが、
ゆっくり温泉に入った後にも、
金沢懐石や、
季節の創作懐石で、
御料理の出会いものを楽しんで下さいませ。